あくまで所感です。
春は曙。
あけぼの?
AKEBONO??
曙とは、夜がほのぼのと明けるころ。明けがたのことを指す。
は??????????エモッ!!キモッ!!!
静かで寒い冬を夜に見立てて、四季の移ろいや流れを1日の時間の流れと掛けて表現する一言として趣き深くね??????
この導入で入る文章が名文にならないわけないじゃん。時間の表現を一言で表すのって難しいんだよ。4時間考えてようやく思い浮かんだのが、「ドンキの行燈」とか、「安売りの中トロ」くらいだからセンスの進歩の無さを感じずにはいられない。
時間ばかりが流れて成長しない。
僕の曙はいつになることやら。
おしまい。
「空き地のガラス片」
最寄り駅から私の家までの道中に、小さな空き地があります。
未だに買い手がついていないようで、囲いも立て札も無い。
ほぼ毎日通る道だからこそ見向きもしなかったのですが、
ふと何気なく立ち止まってみた時の話になります。
私は1か月前に引っ越してきたばかりで土地勘があまりなく、
職場と自宅の往復ばかりの生活だったので、休日にはよく
付近を散策していました。
その日もスタイリッシュなコーヒースタンドを見つけたので、
購入したホットコーヒーを片手に当てもなく歩いていました。
そんな時に、いつも駅からの帰り道で見かけるあの空き地が
目に入ったんです。
まず、空き地の周囲の状況について簡単に説明を。
両隣りは小さな商店と居酒屋が1階に入っている住宅で、いずれも外観は
古く相当前から開業しているだろうということがわかりました。
土地の広さは見た感じ約20坪ほど。もし建物を建てるとしたら、並びの建物と
同様に西向きの玄関を設けるだろうと想像できます。
また、舗装された歩道が目の前にあり、車もそこまで多く通らない道のため、
もし住宅が建てば生活しやすい環境なのかなとも思えました。
普段は近づいて見ることもなかったので気づかなかったのですが、空き地の中には
タバコの吸い殻や空き缶が散乱していました。他にもコンビニのビニール袋や食べ
終えた弁当の容器などもあり、とても衛生的とは思えない場所で、どうしてここまで
汚い状態のままなのか不思議なほどでした。
正直、まじまじと見ていて気分の良いものでもないので、すぐに離れようと思っていました。しかし、そこに一つだけ不思議と目を惹かれるものがありました。
小さなガラス片。
緑、茶、無色、青など様々な色をしたガラス片が土に突き立てられているんです。
それは道路に沿うように一列に、ほぼ等間隔に並んでいました。
太陽の光を吸って光るモニュメントのようで、ゴミだらけの土地に不釣り合いなほどに整然としたそれらは、空き地の中で特に目立っていました。
私はガラス片の手前に膝をついて、覗き込みました。
緑色のガラス片の向こう側には、木々がありました。
木々が立ち並ぶ道の奥に、周囲の情景とは不釣り合いな不格好なトタン屋根のぼろ屋が見えます。窓はついておらず、内部の状況は扉から伺うしかないのですが、開けっ放しの扉の奥は暗く、中の様子はわかりませんでした。
茶色のガラス片の向こう側には、たくさんの落ち葉が見えました。
積み重なった落ち葉と松ぼっくりは風が吹くたびに、さらさらころころと動いて、
視界の端を行ったり来たりしています。次第に景色は落ち葉で覆われて、何も見えなくなりました。
無色のガラス片の向こう側には、大量の泡が見えました。
太陽の光でしょうか、小さな光源と気泡が重なっていきます。光を透かした泡がとても綺麗です。光源は段々と大きくなり、一度たくさんの気泡があふれだしたかと思うと、何も見えなくなりました。
青色のガラス片の向こう側には、何もありませんでした。
ただ、空き地の向こう側の雑草やごみが映るばかりでした。
どうやら結構な時間が経っていたようで、とっぷり日は暮れて、辺りの街灯が点き始めていました。肌寒い風が吹きつけてきたので、私は立ち上がって膝の汚れを払い、帰路につきました。
コーヒーはすっかり冷たくなっていました。
おしまい。